Category Archives: 奨学生インタビュー

【平成27年度奨学生インタビュー⑤】大阪音楽大学サクソフォーン専攻4年 崔勝貴(さい・しょうき)さん

【平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)】
「若き音楽家たちによる音の祭典――第3回青山財団奨学生 成果披露演奏会――」開催!

青山財団は、東京藝術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、同志社女子大学、大阪音楽大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学の9校から選ばれた学生45名に対して、奨学金を授与しています。彼らは皆、大学で大変優秀な成績を収めている学生たちであり、将来を嘱望される音楽家の卵です。今年は、平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)の3日間にわたって、奨学生たちがバロックザール一堂に会し、一年間学んだ成果を披露します。これらの演奏会を記念して、今年も5回にわたり、奨学生のみなさんへインタビューを行います。
最終回は、サクソフォーンの崔勝貴さんです。

 

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――サクソフォーンを専攻されている崔さん。楽器との出会いを教えて下さい。

崔勝貴さん(以下、敬称略):僕は中学の時に吹奏楽部に入部したことがきっかけでサックスを始めました。とにかくサックスを上手に吹きたいと思って、通っていた高校に打楽器のレッスンで来られていた先生に相談してみたのです。そうしたら、今も師事する西本淳先生を紹介していただきました。この出会いをきっかけに、本格的にサックスの道に進みました。初対面の時に直感で(あ、この人に付いていけば人生楽しい気がする)と思ったほど、先生との出会いは衝撃的なものでした。

 

――そんなに印象的な出会いだったのですね。同時に、サクソフォーンへの深い愛情も感じます。サクソフォーンの魅力は何でしょうか?

:クラシック・スタイルのサックスは、今ではポピュラーになりつつありますが、ピアノやヴァイオリンといったその他の楽器によるクラシック音楽と比べれば、立場的にも歴史的にも十分な位置が確立されているとは言い難い状況にあります。ですが、発展途上だからこそ、クラシックのレパートリーはもちろんのこと、現代曲、音響エレクトロニクスとのコラボやジャズ、あらゆるジャンル、シーンに対応できるフレキシブルさがあり、まだまだ色んな可能性を秘めているところが、サクソフォーンの一つの魅力と感じております。

 

――崔さんにとって「音楽」や「サクソフォーン」とはどのような意味を持つものですか?

:音楽には聴いた人の心を動かす力があると思いますし、僕がそうだったように時には人の人生まで変える力を持っていると確信しています。サクソフォーンは僕にとって、自分自身を映し出す鏡だと思っています。自分が伝えたいと思っている「音楽」を表現すると同時に、音そのものに「自分」が投影されるからです。

あと、最近はありがたいことに新曲初演をさせていただく機会が多くなり、今まさに新しい音楽が生まれる瞬間をお客様と共有できる時間が何とも言えず、ハマってしまいました。今後は、自ら作曲家に委嘱をしたり、新曲初演の機会を増やして新たなレパートリーの開拓にチャレンジしていきたいです。

 

――「お客様と共有できる時間」にハマるということは、きっと崔さんの演奏を聴いているお客様も貴方のサクソフォーンにハマっていらっしゃると思いますよ。今から3月の演奏会が楽しみです。

:3月の演奏会は今年度に自分がどれだけ成長したかを披露する場ですので、集大成として最後まで自分自身と向き合っていきたいと思います。一人でも多くの方に感動をお届けすることができるように頑張ります。(崔さんは3月19日にご出演)

 

 

 

【若き音楽家たちによる音の祭典

 

Vol. 1 平成28年3月12日(土)、Vol. 2 平成28年3月13日(日)、Vol.3 平成28年3月19日(土)※いずれの回も午後2時開演(午後1時30分開場)

◆入場料:無料、受付整理券要(各回とも200名まで。定員に達し次第、受付終了)

◆主催:公益財団法人 青山財団

◆後援:京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会
東京藝術大学音楽学部、東京音楽大学、桐朋学園大学音楽学部、愛知県公立大学法人 愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学音楽学部、同志社女子大学、大阪音楽大学、相愛大学音楽学部、沖縄県立芸術大学音楽学部

◆京都・青山音楽記念館 バロックザール 京都市西京区松尾大利町9-1

 

◆受付整理券申込方法:

1.ハガキ、メール (music@barocksaal.com) にて受け付けております。また、直接ご来館頂いても構いません。電話・FAXでの受付は行いません。

<ハガキ・メールで申し込まれる方>

以下の必要事項をご記入の上、当財団までご郵送・ご送信ください

・入場ご希望の方の氏名(複数の場合は全員の氏名をご記入下さい。)

・連絡先ご住所とお電話番号(複数の場合は全員分の住所と電話番号をご記入下さい。)

・ご入場を希望される回

・ご入場を希望される回が複数ある方は、すべてご記入ください。

<直接ご来館頂き申し込まれる方>

ご来館頂いた際に連絡先ご住所とお電話番号を用紙にご記入ください。

2.申込ハガキ・メールが到着次第、受付整理番号を記載した整理券を送付いたします。この整理券はコンサート当日の入場に必要ですので、大切に保管してください。

3.コンサート当日、お送りした整理券を会場受付でお渡しください。

4.整理券のお申し込みは、平成27年12月20日(土)から受け付けます。

申込数が定員に達し次第、申込受付を締め切り、その旨を財団ホームページに記載致します。

5.お申し込みから2週間が経っても整理券が届かない場合は、お手数ですが当財団までお問い合わせください。

◆申込先:〒615-8282 京都市西京区松尾大利町9-1

公益財団法人 青山財団 「第3回奨学生成果披露演奏会」係

◆お問い合わせ:(公財)青山財団 TEL:075-393-0011 MAIL:music@barocksaal.com

【平成27年度奨学生インタビュー④】同志社女子大学ピアノ専攻4年 林あゆみさん

【平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)】
「若き音楽家たちによる音の祭典――第3回青山財団奨学生 成果披露演奏会――」開催!

青山財団は、東京藝術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、同志社女子大学、大阪音楽大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学の9校から選ばれた学生45名に対して、奨学金を授与しています。彼らは皆、大学で大変優秀な成績を収めている学生たちであり、将来を嘱望される音楽家の卵です。今年は、平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)の3日間にわたって、奨学生たちがバロックザール一堂に会し、一年間学んだ成果を披露します。これらの演奏会を記念して、今年も5回にわたり、奨学生のみなさんへインタビューを行います。
4回目は同志社女子大学の林あゆみさんです。

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――林さんは同志社女子大学でピアノを学ばれていますが、ピアノ専攻の学生としてどのような大学生活を送っていますか?

林さん(以下、敬称略):私は極度のあがり症なので、出来るだけ多く舞台に立つようにしています。本番で緊張に負けてしまい、まだまだ思うように演奏ができなかったりすることもありますが、大学一年生の頃に比べると、だいぶ成長したのではないかと思っています。

 

――舞台に立つと誰しもが緊張するものだと思います。その中で成長したと感じられるとのこと、大学生活における大きな収穫ですね。ところで、林さんはアンサンブルや伴奏もお好きだそうですが、どのようなところに魅力を感じますか?

:私は人と一緒に演奏することが好きで、ソロにはない世界観を作り出すことが出来ることに魅力を感じています。それから、色んな方々の意見を取り入れて一つの音楽を作り上げる面白さも、アンサンブルや伴奏が好きな理由の一つです。意見が合わなくてぶつかりあったりすることもありますが、それを乗り越えたからこそ得られた達成感や、アンサンブルの楽しさを改めて実感することが出来ています。

 

――なるほど、よく分かります。アンサンブルの醍醐味を一度知ると、やめられませんよね。それに、アンサンブルをしているとソロにも良い影響が出てくると思います。どの作曲家を重点的に勉強なさっていますか?

:シューマンです。シューマンのドイツ音楽らしい和声や旋律、感情表現の豊かさに惹かれています。またクララに対する愛情表現の多様さもとても魅力的です。今後はピアノ作品だけでなく、ドイツリートや文学についても勉強し、よりシューマンの音楽について理解を深めたいと思っています。

 

――シューマンを多角的に学ばれる林さん、将来の夢を教えて下さいますか?

:知的で説得力のある演奏家になりたいです。学ぶことは数え切れないほどありますので、日々勉強しなければ、と思っています。(林さんは3月13日にご出演)

【平成27年度奨学生インタビュー②】東京藝術大学オルガン専攻3年 田宮亮(たみや・りょう)さん

【平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)】
「若き音楽家たちによる音の祭典――第3回青山財団奨学生 成果披露演奏会――」開催!

青山財団は、東京藝術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、同志社女子大学、大阪音楽大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学の9校から選ばれた学生45名に対して、奨学金を授与しています。彼らは皆、大学で大変優秀な成績を収めている学生たちであり、将来を嘱望される音楽家の卵です。今年は、平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)の3日間にわたって、奨学生たちがバロックザール一堂に会し、一年間学んだ成果を披露します。これらの演奏会を記念して、今年も5回にわたり、奨学生のみなさんへインタビューを行います。
二回目は東京藝術大学3年の田宮亮さんです。

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――田宮さんは珍しいプロフィールをお持ちですね。まず京都大学の法学部を出られてから東京藝大のオルガン科へ入学されています。転向なさる時に迷いはありませんでしたか?

田宮さん(以下、敬称略):3年生くらいになると、京大では周囲の学生が就職や大学院進学に向けて準備を始めます。そんな中で、私はどちらにも余り興味を持てず、好きだった音楽にじっくりと時間をかけて向き合ってみたいと思い、東京藝大を受験しました。迷いはありましたが、やりたいと思ったことに対して何の挑戦もしないまま就職や進学をしても後悔が残ると思い、一度だけ、ダメなら諦めるつもりで受験しました。

 

――一度きりの人生ですものね。よく分かります。オルガンのどこに一番魅力を感じたのですか?

田宮:オルガンという楽器が非常に長い歴史を持っているのに応じて、オルガンのために書かれた作品も、中世の写本から21世紀に書かれた作品まで多種多様です。レパートリーの多彩さはオルガンの魅力の一つです。また、オルガンは一台一台、楽器の規模、持っている音色がまったく異なります。ゆく先々で個性的な楽器に出会うのも大きな楽しみです。

 

――そんなにレパートリーが広いと曲選びが大変そうですね。楽器について学ぶだけでも骨が折れそうです。普段はどのような勉強をなさっているのですか?

田宮:楽器の練習が大半を占めますが、オルガンは建造した時代と地域によって大きく異なるので、そうした楽器の様式の勉強や、作品の様式についての勉強もしています。また、音楽はその作品が書かれた地域の言語と密接に関わっているため外国語の勉強も欠かせません。

 

――オルガンとオーケストラは確かに響きや規模が似ているなと思いますが、声楽は思いもしませんでした。「語りかける」ようなところが似ているのでしょうか。とても面白い視点をお持ちの田宮さん、どんなオルガニストになるか楽しみです。

田宮:どんな音楽作品にも、伝えられるべき内容や意味があると思います。作品の内包するそうしたメッセージを演奏によって明らかにし、聴いて下さるお客様と共有することが出来る演奏家になりたいと思っています。

 

――それでは最後になりましたが、来年3月にバロックザールで開催される演奏会への意気込みを教えて下さい。

田宮:京都は京大時代にお世話になった馴染み深い、また懐かしい場所です。今回このような形で、京都での演奏の機会をいただいた事をとてもうれしく、楽しみにしています。(田宮さんは3月13日ご出演)

【平成27年度奨学生インタビュー①】東京音楽大学声楽専攻(テノール)4年 吉田一貴(よしだ・かずき)さん

【平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)】

「若き音楽家たちによる音の祭典――第3回青山財団奨学生 成果披露演奏会――」開催!

青山財団は、東京藝術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、同志社女子大学、大阪音楽大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学の9校から選ばれた学生45名に対して、奨学金を授与しています。彼らは皆、大学で大変優秀な成績を収めている学生たちであり、将来を嘱望される音楽家の卵です。今年は、平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)の3日間にわたって、奨学生たちがバロックザール一堂に会し、一年間学んだ成果を披露します。これらの演奏会を記念して、今年も5回にわたり、奨学生のみなさんへインタビューを行います。
一回目は東京音楽大学4年の吉田一貴さんです。

 

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――吉田さんは18歳から声楽を始められたそうで、一般的に見ると少し遅いスタートですね。声楽との出会いについて教えて下さいますか?

吉田さん(以後敬称略):私の音楽との出会いは中学の時からです。私は中学、高校と吹奏楽部に入っていました。中学ではテューバ、高校ではトランペット、ホルンを吹いていました。そして高校2年の時、部の顧問である声楽科出身の先生に「良い声だね、声楽をやってみないか?」と声をかけて頂いてから私の声楽への道は開かれました。

 

――なるほど、息を使うという点で管楽器と声楽は共通点がありますよね。
吉田さんはオペラか歌曲か、どちらのジャンルがお好きですか?

吉田:私はオペラが大好きです。高校時代、音楽の授業で初めて見たオペラ(ドニゼッティの《愛の妙薬》)に心奪われてしまいました。やり直しがきかず、一瞬の「ドラマ」を大事にするところに興味を持ったのです。オペラは総合芸術なので、様々な要素が揃っています。それも魅力のうちでした。ですが、何と言ってもオペラ歌手たちは輝いて見えました。彼らは舞台上で、怒ったり、哀しんだり、楽しんだりしてドラマを作っていきますよね。自分もそのようなことをしてみたいと思ったのです。

 

――音楽家の中でも、特にオペラ歌手は「演じること」が重要ですね。吉田さんはどのように学んでいらっしゃいますか?

吉田:ありがたいことに声楽曲には歌詞が有ります。ですので、歌曲であろうとオペラであろうと、その一つ一つの言葉の意味を調べ深く考え、自分なりの考えを持ち、その役の性格、他の役との関係性などを演出の先生、指揮の先生、声楽の先生方と話し合いながら勉強しています。

 

――お話を伺っているうちに吉田さんの歌を聴くのが楽しみになってきました。それでは、『若き音楽家による音の祭典』への意気込みを教えて下さい。

 

吉田:私は今まで、大好きな歌を楽しくやってくることができました。その途中にはうまくいかない時、挫折の時もあり、大変悩んできました。ですが、悩み抜き苦しんだ事があったにも関わらず、一度も辞めようと思ったことはありません。それは僕を支えてくれている家族や切磋琢磨できる友人、尊敬する先生と色々な方々の存在があるからです。そして何より、私自身が音楽や歌を愛していて、世界に通用するオペラ歌手になるという大きな夢があるからです。ですので、今回の演奏会を通し、演奏する楽しみ、喜びを皆様と分かち合いたいと思っております。(吉田さんは3月13日にご出演)

【平成26年度奨学生インタビュー⑥】沖縄県立芸術大学音楽学部ピアノ専攻4年 南部璃子(なんぶりこ)さん

今年で2年目となる、公益財団法人 青山財団による「奨学金事業」。
今年も、東京藝術大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学から極めて優秀な学生たち45名が財団の奨学生として活躍しています。
平成27年3月15日・21日には、その奨学生たちが一堂に会し、一年間学んだ成果を京都・青山音楽記念館バロックザールにて披露してくれます。
この演奏会を記念して、6回にわたって奨学生の皆さんをご紹介したいと思います。
最終回は、沖縄県立芸術大学音楽学部ピアノ専攻4年 南部璃子(なんぶりこ)さんです。

 

――京都市ご出身の南部さん、なぜ沖縄県立芸術大学を目指されたのでしょうか?沖縄県芸の魅力を教えていただけますか?
南部さん(以下敬称略):進路の先生に沖縄県芸を提案してもらったのがきっかけでした。紹介してもらった先生のピアノの音に惹きこまれて、こんなピアノが弾きたいなと思い、この先生に習いたいと思って受験を決めました。また、オープンキャンパスで沖縄に来た時に、私の波長と合っていたというか、沖縄の環境や雰囲気がとても心地よかったのも、迷わず決意できた決め手でした。

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――そんな沖縄県芸での大学生活はいかがですか?
南部:少人数なので、全学年全専攻の学生と交流があります。また、学生同士も学生と先生にも壁はなく、色んな専攻の先生や演奏員さんから叱咤激励をいただけるとても良い環境です。
沖縄県芸の音楽学部は、琉球音楽と西洋音楽が一つの学部の中にあります。どこからか三線の音やエイサーの音が聞こえてきたり、琉球音楽を学べる授業もあります。ピアノ漬けの生活ではありますが、沖縄の自然のなかで他の音楽にも接し、自由な気持ちで勉強することが出来ています。

 

――多角的な視野で音楽を学ぶことが出来るのですね、いいなぁ。ところで南部さんがピアノを演奏していて、難しいと感じられる瞬間はどのような時ですか?
南部:ピアノは色んな音色が出せる楽器ですが、色んな音色を出すのが私にとっては一番難しいです。出す音全てに、それぞれ色彩を持たせて、生きた響いた音にすることは、本当に難しくていつもくじけそうになるのですが、妥協せずに追及し続けることが大切だなと思っています。

 

――妥協せずに追究し続けること、わたしもとても大切だと思います。南部さんはピアノ演奏に対して、どのようなところに魅力を感じているのですか?
南部:ソロだけでなく、伴奏やアンサンブルにもとても魅力を感じます。こんなに色んな人と色んなジャンルで演奏できる楽器ってピアノ以外にないと思うので、そのような機会は大事にするようにしています。これまでも色んな出合いがあったので、これからも色んな出合いがあると思うと、とても楽しみです。

 

――次の3月に開催される演奏会ではドビュッシーを弾いてくださいますね。
南部:ドビュッシーの前奏曲集から、「デルフィの舞姫たち」と「花火」を演奏します。私は大学に入るまで、フランス人作曲家の作品はほとんど勉強したことがなかったのですが、他の作曲家にはない色彩感や繊細さ、耳からだけでなく目や肌や匂いからも感じる音楽にとても魅力を感じました。まだまだ未熟な演奏だと思いますが、私が感じた魅力を少しでも伝えることが出来たらいいなと思います。

 

――それでは最後に、将来の目標を教えてください。
南部:まだまだ自分は勉強途中なので、大学院でのあと2年間沖縄で、音楽的にも人間的にもさらに成長して、表情豊かな表現ができるように頑張りたいと思っています。

 

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【若き音楽家たちによる音の祭典
――第2回 公益財団法人 青山財団 奨学生による成果披露演奏会――】

Vol. 1 平成27年3月15日(日)昼の部13時開演/夜の部18時30分開演
Vol. 2 平成27年3月21日(土)昼の部13時開演/夜の部18時30分開演
※開場は開演の30分前になります。
※昼の部・夜の部の間に入れ替えが有ります。
◆入場料:無料、受付整理券要(各部とも200名まで)
◆主催:公益財団法人 青山財団
◆後援:京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会
東京藝術大学音楽学部、桐朋学園大学音楽学部、愛知県公立大学法人 愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学音楽学部、相愛大学音楽学部、沖縄県立芸術大学音楽学部
◆京都青山音楽記念館 バロックザール 京都市西京区松尾大利町9-1

◆受付整理券申込方法:
1.ハガキ、メール (music@barocksaal.com) にて受け付けております。また、直接ご来館頂いても構いません。電話・FAXでの受付は行いません。
<ハガキ・メールで申し込まれる方>
以下の必要事項をご記入の上、当財団までご郵送・ご送信ください
・入場ご希望の方の氏名(複数の場合は全員の氏名をご記入下さい。)
・連絡先ご住所とお電話番号(複数の場合は全員分の住所と電話番号をご記入下さい。)
・ご入場を希望される日程(15日あるいは21日)とお時間(昼の部あるいは夜の部)
・ご入場を希望される日程やお時間が複数ある方は、すべてご記入ください。
<直接ご来館頂き申し込まれる方>
ご来館頂いた際に連絡先ご住所とお電話番号を用紙にご記入ください。
2.申込ハガキ・メールが到着次第、受付整理番号を記載した整理券を送付いたします。この整理券はコンサート当日の入場に必要ですので、大切に保管してください。
3.コンサート当日、お送りした整理券を会場受付でお渡しください。
4.整理券のお申し込みは、平成26年12月20日(土)から受け付けます。
申込数が定員に達し次第、申込受付を締め切り、その旨を財団ホームページに記載致します。
5.お申し込みから2週間が経っても整理券が届かない場合は、お手数ですが当財団までお問い合わせください。
◆申込先:〒615-8282 京都市西京区松尾大利町9-1
公益財団法人 青山財団 「第2回奨学生成果披露演奏会」係
◆お問い合わせ:(公財)青山財団 TEL:075-393-0011

【平成26年度奨学生インタビュー⑤】相愛大学音楽学部ヴァイオリン専攻3年 松岡井菜(まつおかせいな)さん

今年で2年目となる、公益財団法人 青山財団による「奨学金事業」。
今年も、東京藝術大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学から極めて優秀な学生たち45名が財団の奨学生として活躍しています。
平成27年3月15日・21日には、その奨学生たちが一堂に会し、一年間学んだ成果を京都・青山音楽記念館バロックザールにて披露してくれます。
この演奏会を記念して、6回にわたって奨学生の皆さんをご紹介したいと思います。
第5回は、相愛大学音楽学部ヴァイオリン専攻3年 松岡井菜(まつおかせいな)さんです。

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――松岡さんは今年6月に開催されたABC新人コンサートで見事「最優秀音楽賞」を受賞されましたね、おめでとうございます!オーディションの裏話などありましたら聞かせていただけますか?
松岡さん(以下、敬称略):1、2回目のオーディション(予選)の会場は、何度か弾かせて頂いた事のあるホールだったので、どちらかというとリラックスした状態で演奏できました。3回目・本選の「ABC新人コンサート」は、ザ・シンフォニーホールで演奏させて頂けるということで、とても楽しみにしておりました。というのも、オーケストラでは何度か弾いた事があったのですが、ソロでは初めてだったので・・・。
でも、ゲネプロで舞台に立った時、見た目以上に空間が大きく感じられ、すっかり圧倒されてしまって。今までの人生で一番緊張した本番となりました。
ですが、たくさんのお客様がとても暖かく見守って下さっているのが感じられ、演奏後にはとてもほっとできました。

 

――そうだったのですか、それでは今までとはひと味異なる本番になったのですね。ところで松岡さんは、どのようにしてヴァイオリンを始められたのですか?
松岡:5才の頃、楽器の形に惹かれ「チェロがやりたい」と言っていたのですが、子供用分数チェロの存在を知らなかった母に、「あれは大人の楽器だよ」と言われ、形が同じでサイズが小さかったヴァイオリンを弾きたいと言ったのがきっかけです。
その後、両親が全く本気にしていなかったので、サンタさんに「ヴァイオリンを下さい」とお手紙を書きました。が、翌朝枕元にあったプレゼントは全然違うものでした。
その時、「サンタさんは嘘つきだ」と大泣きしたらしく、困った両親がやっとヴァイオリンを買ってくれました。

 

――とっても可愛らしいエピソードですね(笑)。もしヴァイオリンではなく、チェロを始めていたらどんな松岡さんになっていたのかも気になるところですが・・・。 ヴァイオリンは一日何時間くらい練習するのですか?
松岡:平均で3時間ほどですが、たまに「今日は弾かない!」と決めて、一日中のんびり過ごしている時もあります(笑)。練習以外の時間は、お昼寝をしたり、料理をしたり、楽譜の製本、整理など色々なことをしています。また、博物館や美術館に行くこともあります。

 

――ヴァイオリンを演奏なさる以外にも色んな楽しみや趣味を持っていらっしゃるようで、素晴らしいですね!それでは最後に、松岡さんが好きな作曲家についてお話を聞かせていただきましょう。
松岡:好きな作曲家はたくさんいるのですが・・・その中でも特に曲に触れて刺激を受けるのはモーツァルトとプロコフィエフです。モーツァルトは、優雅でとても明るい曲が多く、その中のお茶目な部分や甘く優しい部分ももちろん大好きです。
でも、それ以上に、切ない部分や、人生の苦しさ、葛藤を感じる曲も多く、モーツァルトの涙や心の叫びがあるように感じられ魅力的に思うのです。
天才で人間離れしているといわれたモーツァルトが、ふつうの人と同じように多くの悩みを抱えながら生活し、曲を書いていたんだなあと思うと、とても愛おしく感じてくるのです。
プロコフィエフは、初めて聴いた時、まるで全ての音が、色、形、軟らかさ、硬さ、手触り、味など、聴覚以外の五感に作用してくるように聴こえてからすっかりとりこになってしまいました。聴いているだけでムフフとなってしまう作曲家でもあります(笑)。

 

――ありがとうございました。松岡さん自身がとても楽しんでヴァイオリンを演奏していらっしゃる様子が目に浮かぶようです。3月の演奏会もとても楽しみにしております。

【平成26年度奨学生インタビュー④】京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻4年 西岡沙樹(にしおかさき)さん

今年で2年目となる、公益財団法人 青山財団による「奨学金事業」。
今年も、東京藝術大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学から極めて優秀な学生たち45名が財団の奨学生として活躍しています。
平成27年3月15日・21日には、その奨学生たちが一堂に会し、一年間学んだ成果を京都・青山音楽記念館バロックザールにて披露してくれます。
この演奏会を記念して、6回にわたって奨学生の皆さんをご紹介したいと思います。
第4回は、京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻4年 西岡沙樹(にしおかさき)さんです。

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――西岡さんは昨年度も青山財団の奨学生でしたが、どのようにして1年間を過ごされましたか?
西岡さん(以下、敬称略):そうですね、おかげさまで積極的に講習会やコンクールなどの機会へ足を踏み出すことが出来ました。また、奨学生であるという自覚と共に、より多く前進したいという意識を常に持つことができ、良い刺激になりました。

 

――「第1回若き音楽家による音の祭典」では、バロックザールでリスト編曲のファウストのワルツを演奏してくださいましたね。演奏してみて「バロックザール」というホールはいかがでしたか?
西岡:大学入学をきっかけにバロックザールの近所に住み始め、大学の先生・先輩方の演奏会に行く機会も増え、私もいつかここで演奏できればいいなと、漠然と憧れていました。奥行きに対する縦の空間の比率が高く、リハーサルでは響きの捉え方に苦労しました。ですが、実際本番で弾いてみると、客席との距離の近さからくる”生”を感じられる高揚感と共に、心地よい響きを感じることが出来たので、そのような魅力的なホールでまた演奏できるのをとても楽しみにしています。

 

――わたしたちも、また成長なさった西岡さんのピアノ演奏を聴くのが今からとても楽しみです。さて、西岡さんがピアノを始められたきっかけを教えてくださいますか。
西岡:母が自宅でピアノを教えていたので、自然と興味を持ってピアノ触れるようになったのがきっかけです。幼い頃、小さな椅子をお立ち台にして、歌を歌ったりもよくしていたらしく、どうやら元々舞台のような目立てる場所が好きだったようです(笑)

 

――まあ、小さい頃から「演奏家向き」の子どもさんだったんですねぇ。
小さいころから今まで、毎日欠かさずピアノの練習をなさってきたこととは思いますが、たまには息抜きも必要ですよね?音楽以外に趣味はありますか?
西岡:ここ数年で読書に興味を持つようになりました。普段当たり前のように繰り返している思考回路の外側へ連れ出してくれるところが、魅力ですね。話の内容に心動かされるのとは別に、表現方法に何かハッとした時には、「私は今なぜこの表現に惹かれたのだろう?」と無意識のうちに分析している自分がいて、どこか音楽へのヒントを得ようとしていたりもします。

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――3月の演奏会で演奏されるスクリャービンのピアノ・ソナタ第4番は、それこそあらゆる面での「分析」が必要な楽曲ですよね。
西岡:この作品を演奏するのは高校2年生の時以来です。当時の自分には理解しきれない精神世界があって、しばらく避けていたのですが、年を経て哲学的な思想に興味を持ち、今一度取り組みたくなりました。私自身はこの曲に色々な質感の光の存在を感じ、また、独特の和声やリズム遣いによるジャズ的な要素も漂っていると思うので、そのあたりも楽しんで頂けるよう表現できればと思います。

 

――音の美しさが光るソナタ第4番、今からとても楽しみです!さて、西岡さんは京都芸大での学生生活は今年が最後ですね。卒業後の目標を教えてくださいますか?
西岡:ある講習会で、斬新なアイデアに富んだ指導をされるフランス人の先生との出会いがあり、元々好きだったフランス音楽に更に惹かれました。これからは勉強の場を日本からフランスへ移し、その音楽たちが生まれた空気に触れながら、常に新たな可能性を求めつつ、様々なことを吸収していきたいです。

【平成26年度奨学生インタビュー③】愛知県立芸術大学音楽学部マリンバ専攻4年 平光優里(ひらみつゆり)さん

今年で2年目となる、公益財団法人 青山財団による「奨学金事業」。
今年も、東京藝術大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学から極めて優秀な学生たち45名が財団の奨学生として活躍しています。
平成27年3月15日・21日には、その奨学生たちが一堂に会し、一年間学んだ成果を京都・青山音楽記念館バロックザールにて披露してくれます。
この演奏会を記念して、6回にわたって奨学生の皆さんをご紹介したいと思います。
第3回は、愛知県立芸術大学音楽学部マリンバ専攻4年 平光優里(ひらみつゆり)さんです。

 

――平光さんは昨年度も青山財団の奨学生でしたね。1年間、どんなことを学んできましたか?
平光さん(以下、敬称略):昨年度もありがとうございました。おかげさまで国内外のコンクールやオーディションを受けることができました。特に、初めて受けた海外(イタリア)のコンクールでは、日本と全く違う環境・言語の壁がある中で音楽を通して様々な国の人と関わったことが、自分の成長に繋がっていると思います。

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――それは良かったですね!「第1回音の祭典」の演奏会ではとても素敵なマリンバの音を聴かせてくださいましたが、平光さんがマリンバを始められたきっかけを教えてください。
平光:中学校の吹奏楽部で打楽器パートになったことがきっかけです。
マリンバ以外の打楽器ももちろん経験したのですが、その中でもマリンバをもっと勉強したいと思い、高校へ進学する時にマリンバを習いはじめました。

 

――ずばり、マリンバの魅力はどこにあるでしょうか?
平光:一打叩いたときにポンっと響く「木のあたたかい音」だと思います!
また人の声のような優しい音や、雷のような激しい音など…自由自在に音創りができるところがマリンバの魅力だと思います。

――分かります、マリンバのあたたかい音、わたしも大好きです。ところで平光さんは今年で学生生活を終えられますね。愛知県立芸術大学での毎日はさぞかし充実していらっしゃるでしょう。
平光:大学が自然豊かな場所にあるので、とてものびのび練習することができます。私は個人練習は家ですることが多いのですが、他の大学に比べて人数が少ないので打楽器アンサンブルやオーケストラなどで演奏する機会も多く、色々な勉強をさせていただいています。
残り少しの学生生活を楽しく、大切に過ごしたいです。

 

――そうですね、残すところあと少し、悔いの無い学生生活を送ってくださいね。先日、3月の「音の祭典」で演奏されるプログラムを教えてくださいましたが、聴き所を教えていただけますか?
平光:はい、私は6楽章から構成される《Reflections on the Nature of Water》から、第2楽章〈Fleet〉・第4楽章〈Gently swelling〉・第5楽章〈Profound〉を演奏します。
この曲はアメリカ人の作曲家ジェイコブ・ドラックマンが、ドビュッシーの《水の反映》とモネの絵画に影響を受けて作曲しました。
水や光の色んな表情を聴いていただけるよう、繊細に表現したいです。

 

――わぁ、それはとっても楽しみです!確かにマリンバの音色とドビュッシーやモネの世界観はどこかでリンクしているような気がします。さて、最後の質問です。将来の目標について教えていただけますか?
平光:世界中に私の音楽を広げていきたいです!そして「また聴きたい」という気持ちになっていただけるような演奏家を目指して、どこまでも想像力豊かにマリンバと向き合っていきたいと思います。

【平成26年度奨学生インタビュー②】桐朋学園大学音楽学部声楽専攻(ソプラノ)4年 岡崎陽香(おかざきはるか)さん

今年で2年目となる、公益財団法人 青山財団による「奨学金事業」。
今年も、東京藝術大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学から極めて優秀な学生たち45名が財団の奨学生として活躍しています。
平成27年3月15日・21日には、その奨学生たちが一堂に会し、一年間学んだ成果を京都・青山音楽記念館バロックザールにて披露してくれます。
この演奏会を記念して、6回にわたって奨学生の皆さんをご紹介したいと思います。
第2回は、桐朋学園大学音楽学部声楽専攻(ソプラノ)4年 岡崎陽香(おかざきはるか)さんです。

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――岡崎さんは声楽専攻でいらっしゃいますが、どのようにして歌の道に進もうと思われたのですか?
岡崎さん(以下、敬称略):音楽教室の先生に歌が歌えるからとミュージカルに誘っていただいたことがあり、その時参加した公演に声楽の先生がたまたまいらして声楽の道を勧めてくださいました。

 

――きっとそのミュージカルでの岡崎さんの歌声がとても素敵だったので、声楽の道を勧めてくださったのでしょうね。声楽は人間の身体全体が楽器なので調整が難しいイメージがあります。
岡崎:日々のコンディションによって声の響き方が変わり、その時々の癖に対応して歌い方を変えていかなくてはなりません。
また、感情的になりすぎたり、技巧的な旋律で身構えると、重心が上がってきて苦しくなってくるので、美しい音楽を奏でる冷静さと、音楽の世界観をリアルに伝えることとのバランスを取ることに、いつも難しさを感じます。

 

――でも、そのような難しさを克服することによって、素晴らしい音楽が生まれるのでしょうね。岡崎さんはどのような時に「音楽をやっている幸せ」を感じますか?
岡崎:自分の演奏で、音楽と言葉で作り上げられた世界観と歌声の美しさをより深く味わってもらえた時が1番嬉しい瞬間です。
多くの場合、言葉の壁を乗り越えて、音楽と詞が織り成す世界を表現しなくてはいけません。でも、それがうまくいった時って、観客と歌手が一つになって、無理のない伸びやかな演奏ができてるんですよ。

――音と詞を同時に表現出来るのは歌しかありませんし、うまくいった時の感動を身体全体で感じることが出来るなんて羨ましくてたまりません。そのような本番を迎えるために、大学ではどのような勉強をなさっているのでしょうか?
岡崎:大学では週に1度レッスンがあり、毎回先生のご指導の下、自分の悪い癖に向き合って発声について研究しながら、レパートリーの曲を探して勉強するということをしています。またそれとは別に、歌の重要な要素である言葉を、的確に伝える発音の授業や、オペラの一場面を演じて研究するオペラクラスなどの授業があります。
最近は大学の企画する外部演奏会が多く、声のアンサンブルについて知る機会が多いです。

 

――なるほど、様々な面から声楽を勉強なさっているのですね。岡崎さんが大学で勉学に励まれている様子を知り、3月の「音の祭典」ではどんな演奏を見せてくださるのだろう、とますます楽しみになってきました。素敵な曲(シューマンの歌曲や歌劇《セビリアの理髪師》からロジーナのアリア)を歌ってくださいますよね。
岡崎:今回3月ということで歌曲は春の訪れを待ち望む爽やかな選曲にしました。また、立ちはだかる壁を乗り越えて強い信念で突き進むロジーナが大好きで、このアリアはずっと憧れの曲でした。今回こうしてこの舞台で歌わせてもらえるのが幸せです。

 

――わたしだけではなく、他の方々も岡崎さんの歌を拝聴出来る機会を楽しみにしていると思います。さて、最後になりましたが将来の夢を教えてくださいますか?
岡崎:生涯を通してたくさんの方に、音楽の素晴らしさを届ける国際的なオペラ歌手になりたいです。

【平成26年度奨学生インタビュー①】東京藝術大学音楽学部古楽科(チェンバロ専攻)3年 石川友香理(いしかわゆかり)さん

今年で2年目となる、公益財団法人 青山財団による「奨学金事業」。
今年も、東京藝術大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学から極めて優秀な学生たち45名が財団の奨学生として活躍しています。
平成27年3月15日・21日には、その奨学生たちが一堂に会し、一年間学んだ成果を京都・青山音楽記念館バロックザールにて披露してくれます。
この演奏会を記念して、6回にわたって奨学生の皆さんをご紹介したいと思います。
第1回は、東京藝術大学でチェンバロを勉強されている石川友香理(いしかわゆかり)さんです。

 

――石川さんは「チェンバロ」という楽器を専攻していらっしゃいますね。この楽器について教えていただけますか?
石川さん(以下、敬称略):チェンバロはピアノの作られる前の時代に活躍していた楽器です。ピアノは打鍵するとハンマーで弦を叩いて音を出すのに対して、チェンバロは弦をツメではじいて音を出します。ピアノはその名の通り、ピアノからフォルテまで幅広く強弱の差を出せる楽器として開発されましたが、チェンバロではピアノほどの強弱は出せない楽器でもあります。また現代のピアノよりも音域は狭く、音域の広いものでも5オクターブ程度しかありません。
なんだかネガティブな事しか書かれていない気もしますが、それはチェンバロからピアノ、さらに現代のピアノになるまでにさまざまな過程を経て開発されてきた歴史があるためです。

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――なるほど、チェンバロはピアノの前身とも言うべき楽器なのですね!石川さんはどのようにして、このチェンバロという楽器に出会われたのですか?
石川:高校まではピアノを専攻していたのですが、バロック音楽に惹かれ副科でチェンバロを習い始めました。また家の近い所にチェンバロ製作者の方がいらっしゃり、工房によくお邪魔させていただいていました。その方のご縁で、古楽オーケストラの演奏に参加したり、工房の楽器で演奏出来る機会をいただいたりして通奏低音の魅力にも取りつかれていったのです。

 

――なるほど、とても身近なところに「チェンバロ」があったのですね。ところで石川さんは今年5月に開催された「第27回国際古楽コンクール〈山梨〉」で奨励賞を受賞されました。おめでとうございます!
石川:日本国内での古楽演奏のコンクールは少ないため、このコンクールには毎年多くの古楽勉強者が参加します。今回は同級生やいろいろな先輩方、また海外からの方を含む、知らない方の演奏を聴いて勉強できるとても貴重な機会でした。特にプレリュードなどの即興性の高い曲や良い趣味の求められるフランス・バロックの曲といった、個人によって様々な演奏の違いが出やすい曲は聴いていてとても興味深かったです。今回はありがたい事に賞をいただけましたが、同時に多くの課題を見つける事のできた大会でした。

 

――良い経験が出来て良かったですね!来年3月に開催される「音の祭典」では、J. S. バッハのトッカータト長調を演奏してくださいますね。
石川:はい、この曲はバッハが20歳代の若かりし頃に書いたとされる作品で、現在の私と同じような歳の時に書かれたと考えると、改めてその素晴らしさに尊敬の念を抱きます。全部で3部分からなるこの曲ですが、始めに華やかな協奏曲形式の部分、続いて崇高な雰囲気のモテット風のアダージョの部分、最後に軽やかなテーマによる3声のフーガで締めくくられます。バッハのさまざまな作曲形式による魅力の詰まった1曲なので、その違いなどに注目してお楽しみください。

 

――いまからとても楽しみです!最後に、将来の目標を教えてください。
石川:確固たる説得力のある演奏の出来る奏者になる事が目標です。演奏は自分を表現するものではなく、作品の本質を届けるものだと思っているので、自分よがりにならない演奏をといつも考え、それを極められればと思っています。