Monthly Archives: 10月 2015

【公演終了】ハーゲン・クァルテット 

9月27日(日)、無事にハーゲン・クァルテットの公演が終了しました。
プログラムは、モーツァルトのハイドン・セットから第17番「狩」、18番、19番「不協和音」でした。
リハーサルから拝聴しましたが、彼らの「あうんの呼吸」に驚いてしまいました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
普通は演奏を始める時に「●●小節の○○から」という確認作業が入ると思うのですが、ハーゲン・クァルテットは何となく皆で演奏を始めても、ピタッと合うのです。
4人中3人が家族だからなのか、カルテット歴が長いからなのか・・・(どちらもですね)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

満員のお客さまの中で始まった本番は、リハーサルとはまた異なった緊張感で満ちていましたが、やはり「あうんの呼吸」はそのまま。
素晴らしいアインザッツで、思わず客席からため息がもれるほど。
タイミングだけではなく音楽の作り方に関しても、お互いに信用しきっている様子が伝わってきました。

個人的には、第19番「不協和音」の冒頭部分の、不気味なハーモニーの中に見える、張り詰めた美しさのようなものに強く感動しました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

今回、演奏の他に気になっていたことがもう1つあります。それは彼らの「楽器」です。

stradivarius_paganini_quartet
(写真:日本音楽財団さまのHPより)

日本音楽財団から貸与されている、ストラディヴァリウスの「パガニーニ・クァルテット」。
写真左から、1680年製ヴァイオリン「パガニーニ」、1727年製ヴァイオリン「パガニーニ」、1731年製ヴィオラ「パガニーニ」、1736年製チェロ「パガニーニ」だそうです。
「ストラディヴァリウス」とは、17世紀後半から18世紀前半にかけてイタリアのクレモナという地方で楽器製作者として活躍した、アントニオ・ストラディヴァリ (1644-1737) が製作した楽器のことです。
みなさんも一度はその名前を耳にされたことがあると思いますが、現在、世界中でおよそ600挺のストラディヴァリによる弦楽器が現存していると言われています。
財団などが所有するストラディヴァリウスを個人の演奏家に貸与したり、もしくは個人が所有していたり、ストラディヴァリウスが使用されているケースはさまざまですが、いずれにしても1台あたり驚くような価格で取引されています。

さて、ハーゲン・クァルテットが使用していた4艇のストラディヴァリウスに話を戻しますが、弦楽四重奏のために常に4艇を揃えて使われてきたそうです。
このようなストラディヴァリウスのクァルテットは世界で6セットしかないのだそう。
「パガニーニ・クァルテット」はその名前の通り、ヴィルトゥオーソ文化を確立したと言われている、19世紀の偉大なヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニ (1782-1840) が所有していた楽器として知られています。
1994年にアメリカのコーコラン美術館から、この「パガニーニ・クァルテット」を購入した日本音楽財団は、1995年から2013年まで、東京クァルテットに貸与していました。
――そうなんです!!2013年6月に引退する前、5月18日に東京クァルテットはバロックザールへ引退記念公演をしに来てくれているんです。
その後、「パガニーニ・クァルテット」はハーゲン・クァルテットの手にわたりましたから、これらの楽器たちがバロックザールにやってくるのはこれで2回目だったのですよ。

なんだか、素敵なご縁だと思いませんか?