青山音楽賞受賞者からのエアメイル1~ヴァイオリニスト 清永 あやさん~

毎年1月から12月、「青山音楽賞」にエントリーがあった演奏会の中から、「新人賞(25歳以下)のソロ・リサイタル)」、「青山賞(26歳以上のソロ・リサイタル)」そして「バロックザール賞(室内アンサンブル)」が選ばれます。

今年度で27回を迎える青山音楽賞。これまで、国内外で活躍するたくさんの音楽家を顕彰してきました。今日は、2013年度青山音楽賞「新人賞」を受賞し、いまはアメリカの南カリフォルニア大学に留学している清永あやさんからのエアメイルをご紹介します。

 

南カリフォルニア大学のキャンパス

南カリフォルニア大学のキャンパス

 

 

2015年夏より、カリフォルニア州ロサンゼルスにある南カリフォルニア大学(USC)にて、五嶋みどり師のステュディオに在籍しております。みどり師には07年頃に初めて出会い、その頃からUSCは気になっていましたが、青山音楽賞新人賞の賞金・ご援助を頂けたことがきっかけで思い切って渡米することが出来ました。ソロ・室内楽の演奏会、USCでの研修、そして時に旅をしながら学ばせて頂いています。

演奏会は、ソロではロサンゼルスとオレンジカウンティーにてリサイタルと、オーケストラとコンチェルト共演をさせて頂いています。はじめはお客様からの反応がわかりやすいことに驚きました。USCのステユディオ行事の一環では、介護施設や矯正施設などに出向き演奏することがあります。これらの場所では、いかに分かりやすく上手く伝えるかが大切で、簡単な説明を少し添えて演奏します。室内楽では東海岸・西海岸ともにフェスティバルに参加し、米国・欧州・アジア、の各地の奏者達と演奏させて頂きました。どんな演奏形態であっても、音を通じてのコミュニケーションの楽しさは変わりません。

 

ディズニーホール外観

ディズニーホール外観

 

 

USCでは、みどり師の音楽への情熱は計り知れません。常に世界中を駆け巡られ、昨日はドイツ、明後日にはNY、週末にはイタリア、というような生活をされていますが、毎週数日は必ずロスにて過ごされます。朝の7時からレッスンということもあるのですが、私がその時間に到着した頃にはウォームアップや一通りの雑用などまで済まされています。私が日本からロスに到着した昨夏は、空港まで車で迎えに来て下さり、そのままの足で、何もない新しい借家に必要な買物まで手伝って下さいました。一体このエネルギーはどこからくるのだろう、というのは永遠のミステリー?かもしれません。何よりも音楽に対する態度に圧倒されてばかりですが、絶対に諦めず希望に向かう力、強靭な精神からは、多くを学んでいます。

 

五嶋みどり先生のレッスン風景

五嶋みどり先生のレッスン風景

 

 

またロサンゼルスという土地は、年中温暖な気候で、乾燥しており雨も殆ど降りません。カラッとした太陽の元だと気持ちもシンプルになります。また車で十数分も行けば直ぐにビーチという環境です。昨年は2月にもかかわらず30度まで上がった週末があり、この日はリハーサルを早めに切り上げサンタモニカのビーチまで日没を見に行きましたが、ロスだから出来ることでしょうか。そしてハリウッド映画の街なので、日常でもよく映画撮影をしている場面に遭遇します。ただ、車社会には未だに慣れず、電車が網羅されていない点は不便です。私もたまに運転していますが、皆さん運転も荒いのでなかなか大変です。

 

2月のサンタモニカの海

2月のサンタモニカの海

 

こちらの日常・音楽生活で特に感じる新しいことといえば、人々がコミュニケーションを特に大切にし、助け合いに前向きということでしょうか。幸いにも良い友人・知人に恵まれたお陰かもしれません。ですが新天地での生活は、はじめ非常にストレスフルでしたし、生活も音楽も、もちろん日々同感できることばかりではありません。ですがどんな物事に対しても「面白いな」と感じていると、不思議と物事がうまく運び、創造的になるなと感じています。

改めて、青山音楽財団さまからのご支援によって音楽と向き合うことが出来ていることに、心から感謝致しております。今後もしっかり精進して参りたいと思います。