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青山音楽賞受賞者からのエアメイル3 ~ピアニスト 川口晃祐さん&智輝さん~

毎年1月から12月、「青山音楽賞」にエントリーがあった演奏会の中から、「新人賞(25歳以下)のソロ・リサイタル)」、「青山賞(26歳以上のソロ・リサイタル)」そして「バロックザール賞(室内アンサンブル)」が選ばれます。

今年度で27回を迎える青山音楽賞。これまで、国内外で活躍するたくさんの音楽家を顕彰してきました。今日は、2012年度青山音楽賞「バロックザール賞」を受賞し、現在もソロのみならずデュオでも精力的に活動なさっているピアニストの川口晃祐さんと智輝さんからの音楽便りをご紹介します。

 

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2009年にスタートさせた演奏活動も8年目となり、現在は全国各地で年間50以上のステージに立たせていただく日々を過ごしています。多くの演奏の場を踏む中で、自分たちならではのスタイルを追求することの重要性をいつも感じています。

大学卒業後は大学院に進学し、在籍中よりパリに留学。学生時代より、ピアノソロを中心に、室内楽、オーケストラとの共演、さらにピアノデュオにおいては1台6手、2台8手など斬新な作品にも取り組みました。また、留学中にはウクライナにてプーランクの「2台ピアノとオーケストラのための協奏曲」をオーケストラと共演する機会をいただくなど、様々な貴重な経験をさせていただいたのも記憶に新しいです。

ウクライナにて、チェルニーゴフフィルハーモニー交響楽団と「プーランク:2台ピアノのための協奏曲」を演奏。

ウクライナにて、チェルニーゴフフィルハーモニー交響楽団と「プーランク:2台ピアノのための協奏曲」を演奏。

 

現在は、一般的なソロ作品やデュオ作品を演奏するのはもちろんのこと、ピアノ協奏曲やオーケストラのために書かれた作品を2台ピアノで演奏したり、自分たちで作曲・編曲をしたりするなど、様々なアイデアを取り入れながら表現の幅を広げられるよう常に努力しています。また、表現の緻密さを追求するため、ピアノソロ、ピアノデュオを問わず、演奏はすべて暗譜で行うことにしています。

名古屋の宗次ホールにて2台ピアノデュオの演奏

名古屋の宗次ホールにて2台ピアノデュオの演奏

 

本格的なコンサートホールでの演奏のみならず、学校などの教育機関に訪問してのコンサートも数多く行なっており、幼稚園・保育園~高校まで、音楽やピアノの魅力を伝えることも大切にしています。時には音楽を志す子どもたちをステージ迎えて共演する機会を作り、音楽の輪を広げられるよう努めています。

東京都内の幼稚園で、園児と保護者を対象とした演奏会。

東京都内の幼稚園で、園児と保護者を対象とした演奏会。

 

バロックザール賞をいただいたことをきっかけに、ピアノデュオの作品について更に深く取り組みたい気持ちになり、それは現在の活動に大きくつながっています。これまでにCD・DVDを4枚リリースし、2017年には3枚目のCDのリリースが予定されておりますが、次回作は連弾のみを取り上げた1枚です。

彩の国さいたま芸術劇場にて、公開レコーディングを開催。

彩の国さいたま芸術劇場にて、公開レコーディングを開催。

 

今後も演奏を通して、音楽の素晴らしさを多くの人と共有していきたいと思っています。

川口晃祐・川口智輝

【平成27年度奨学生インタビュー③】京都市立芸術大学ヴァイオリン専攻4年 江川菜緒(えがわ・なお)さん

【平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)】
「若き音楽家たちによる音の祭典――第3回青山財団奨学生 成果披露演奏会――」開催!

青山財団は、東京藝術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学、同志社女子大学、大阪音楽大学、相愛大学、沖縄県立芸術大学の9校から選ばれた学生45名に対して、奨学金を授与しています。彼らは皆、大学で大変優秀な成績を収めている学生たちであり、将来を嘱望される音楽家の卵です。今年は、平成28年3月12日(土)・13日(日)・19日(土)の3日間にわたって、奨学生たちがバロックザール一堂に会し、一年間学んだ成果を披露します。これらの演奏会を記念して、今年も5回にわたり、奨学生のみなさんへインタビューを行います。
3回目は京都市立芸術大学4年の江川菜緒さんです。

 

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――江川さんはソロだけではなく室内楽やオーケストラ演奏もお好きとのこと。どんな共通点や違いがありますか?

江川さん(以下、敬称略):ソロは一人ぼっちで寂しいですが、室内楽は二人以上で音楽を作っていく過程にそれぞれ感じ方、表し方の違いがみられ、今まで学んできたことや培ってきたことを良い意味でぶつけ合うことができます。一人ではなかなか気付かない部分、考えつかないアイディアもたくさん出てきて刺激的です。音楽の基礎は弦楽四重奏と言われていますし、数十人規模のオーケストラでもパートごとのアンサンブルと考えることができるので、その点は室内楽と似ているかもしれません。

 

――充実した演奏活動を送っていらっしゃるのですね。

江川:はい!大学4回生になってはじめて、台湾、中国、フランス、ドイツ、フィンランドの同世代の人たちと室内楽やオーケストラで演奏する機会がありました。お互いに母国語でない英語を用いながらコミュニケーションを取ろうとするのは大変でしたが、彼らと音楽を共有できたのはとても楽しくて嬉しくて幸せでした。私の拙い英語を理解してくれようとし、飽きずに相手をしてくれた友人たちとは近況を報告し合って、そのうち3人とはいつか弦楽四重奏の演奏会を開こうと約束をしています。

 

――学生生活は二度と来ない、かけがえのない時間ですので大切に過ごして下さいね。江川さんは来春に卒業されますが、将来はどんな演奏家になりたいですか?

江川:まず、人として魅力的になりたい。かっこいいこと、ワクワクすることに積極的に取り組んで、いつまでも目標は高く、限界を作らず、自分に挑戦し続ける人でありたいです。私は精神的に弱い部分があるので、踏んばらないといけない時にはいつも松岡修造さんの動画や録画した番組をみて励ましてもらっています。音楽でもって、彼のように誰かに元気や勇気、希望を少しでも持ってもらえるような、そして誰かの心に寄り添うことができるような演奏家になりたいです。

 

――まさか松岡修造さんの名前が出てくるとは思いませんでした!それでは最後に、来年3月にバロックザールで開催される演奏会への意気込みを教えて下さい。

江川:あの憧れのバロックザールで演奏させていただけるのはとても嬉しい反面、プレッシャーもいくらか感じています。あまり気張りすぎず、音楽への情熱と自分らしさを持って演奏しますので楽しんでいただけると幸いです。(江川さんは3月12日にご出演)