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特別インタビュー掲載(2025年9月3日公演:シュロモ・ミンツさん)

2025.08.07

現代ヴァイオリンの巨匠 シュロモ・ミンツさんがバロックザールに初登場。
リサイタル(9/3)に向けて、お話を伺いました。

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—幼少期の音楽体験をお聞かせください。

 私は非常に幼い頃から神童として音楽の道を歩み始めました。まずは2歳でピアノを、その後3歳半でヴァイオリンを始めました。7~8歳頃までは両方の楽器を続け、その後はヴァイオリンに専念することとなりました。両親は私に音楽的才能があることに早くから気付き、プロの方に相談したところ、両方の楽器を学ぶよう勧められました。

©Andrei Birjukov


—演奏する上で最も大切にされていることを教えてください。

 私が演奏するうえで最も大切にしているのは、作曲家の願いを伝え、再現することです。

—ヴァイオリンを通じて伝えたいことは何でしょうか。

 ヴァイオリンに限らず、音楽というのは常に社会の鏡だと考えています。あらゆる作品を演奏することは、その他の作品を映し出す鏡になることでもあります。私はコンサートで演奏する作品を最も美しい形で忠実に再現することを望んでいます。そして、その演奏を通じて、私自身とともに、聴衆の皆さまを作品が生まれた過去の次元へと誘うことができたらと願っています。

 

©Rikimaru Hotta/写真提供 東京都交響楽団


—これまでに共演されたアーティストの中で、特に印象に残っている方はおられますか。

 私がこれまでに共演した最も重要な音楽家に、パブロ・カザルス(チェリスト)、ユージン・オーマンディ(指揮者)、セルジュ・チェリビダッケ(指揮者)、そしてアイザック・スターン(ヴァイオリニスト)が挙げられます。彼らから非常に多くのことを学びました。なかでも特に印象的だったのは、ステージ上での立ち振る舞いや演奏に関する実践的なアドバイスでした。

 

—今回のコンサートのプログラムについて、お聞かせください。

 講師として招待されている草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル(8/17~8/30)でもリサイタルを行いますが、音楽祭のテーマに合わせてプログラムはロマン派の作品でとの要望がありました。それに応じるかたちで、19世紀ウィーンを舞台にしたロマン派の作品を選曲し、今回、京都の皆さまにもお届けします。

 

©Andrei Birjukov

—日本のファンの皆さまへのメッセージをお願いします。

 私には常に伝えたいメッセージがあります。それは、ポジティブとは言い難い今の世界だからこそ必要な「希望」と「美しさ」の大切さです。私たちには、愛、柔軟性、譲り合い、そしてあらゆる国々が調和して共存していくことが求められています。平和と美を届け、私たちの日々に調和をもたらすこと——それこそが、私の人生の使命であると確信しています。

 

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2025年9月3日(水)19時00分
「シュロモ・ミンツ ヴァイオリンリサイタル」公演情報・チケット購入情報は⇒こちら